機能的歯冠長延長術─ 大きなむし歯の抜歯を避ける方法 ─
機能的歯冠長延長術は、被せものを入れる際に、被せものを入れる場所や厚みがほとんど存在しない時に行う簡単な手術です。意図的に歯茎を下げることにより、被せ物を入れる場所と厚みを確保し、被せ物を外れにくくし、長期的に安定した清掃しやすい環境を確保することができます。また抜歯宣告された歯も残すことが可能です。
被せが入る場所がない状況で無理やり入れるとどうなるのか?
- ・歯茎から出血が止まらない
- ・歯周病がより悪化し、徐々に歯の周りの骨が無くなっていく
- ・歯周病の悪化により口臭がキツくなる
- ・被せ物がすぐ外れる
- ・審美的に悪くなる(歯茎が赤くなる、黒ずんだ色になる)
- ・歯茎の下にむし歯ができている場合、物理的にむし歯を除去しきれない
- ・被せ物を正確に作成することができないため、短期間でむし歯が再発する
適応症
深いむし歯で被せが作成困難な歯、被せの厚みが取れない歯、歯茎の下までむし歯が進行している歯
メリット、デメリット
- メリット
- ・長期間の歯の保存が見込める
- ・歯磨きや歯間ブラシがしやすくなる
- ・被せが外れにくくなり、むし歯の再発予防につながる
- ・歯周病が発生しにくい環境にできる
- デメリット
- ・簡単な手術が必要になり、治療期間が長くなる
- ・1本あたり3万円とやや高価
- ・歯が少し長く見える
- ・治癒期間は仮歯を入れる必要がある
手術方法
- イメージ図
- 実際の治療